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包括的性教育は子どもたちへのグルーミング?



包括的性教育は、子どもたちへのグルーミング・性的搾取につながるものなのでしょうか?


FACT:包括的性教育は、子どもたちへのグルーミングではなく、むしろ性的虐待・性暴力を防ぐことを目的とされています。


グルーミング(性的手なづけ)とは、性的な搾取をすることを目的であることを隠して、子どもにやさしく接し、信頼関係を形成した上で子どもに性加害を行うことです。



✓包括的性教育は、性暴力を認識し身を守る方法を学ぶことが目的とされる


ユネスコ『国際セクシュアリティ教育ガイダンス』では、世界中の性教育の研究をもとに、年齢と発達段階にあわせて、子どもや若者の性的虐待や性暴力に対応・阻止する力、そしてリスクを見極め、必要なときに助けを求める力を向上させることに有効だとされています。


ユネスコ『国際セクシュアリティ教育ガイダンス』では、キーコンセプト4. が「暴力と安全確保」がテーマとなっていて、

4.1 暴力

4.2 同意、プライバシー、からだの保全

4.3 情報通信技術(ICTs)の安全な使い方

がトピックとして挙げられています。


その学習目標の中では、


・いじめや暴力を認識し、それらが間違った行為だと理解できることが重要です。(5~8歳)

・自分のからだに、誰が、どこに、どのような方法で触れることができるかを決める権利を、誰もが持っています。 (5~8歳)
・性的虐待、セクシュアルハラスメント、いじめ(ネットいじめを含む)は人を傷つける行為であり、それらを経験した場合はサポートを求めることが重要です。(9~12歳)
・誰もが、性的な行為をするかしないかを自分でコントロールする権利を持っており、パートナーに積極的に自分の意志を伝え、相手の同意を確認すべきです。(12~15歳)
・健康的でよろこびのある、パートナーとの合意の上での性的行動には、同意が不可欠です。 (15~18歳以上)

・ソーシャルメディアの利用は、有益なことも多い反面、慎重な取り扱いが求められるような道徳的、倫理的、法的な状況になる可能性もあります。(15~18歳以上)

といったことも含まれます。


WHOの包括的性教育に関するQ&Aでも、子どもや若者に自分たちの権利や、許容される行動と許容されない行動についての十分な知識を与えることで、性的虐待の被害に遭わせにくくするとして、上記のガイダンスの内容の紹介をしています。


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